GRN-1201 Phase 2: BrightPathに期待すること

BrightPathのパイプラインで臨床フェーズに入っているのは,ITK-1とGRN-1201の2つのプロジェクトです.先行するITK-1は,5月を目処にキーオープンと結果発表が行われると考えられます.ITK-1の結果に注目が集まっていますが,今後の成長に大きな影響を与えるのはGRN-1201です.特に,自社開発ではなく,米国でのライセンスアウトをゴールとして設定しているため,Phase 2試験の結果が重要になります. GRN-1201のPhase 2試験について考えてみたいと思います.

GRN-1201とは?

GRN-1201は,ペンブロリズマブやニボルマブといったPD-1抗体との併用での開発を目指しています.作用機序的に相乗効果が期待できるということです.すごく簡単に表現すると,PD-1抗体が免疫のブレーキを踏ませないようにすることで治療効果を発揮するに対し,GRN-1201は免疫のアクセルを踏むことで治療効果を発揮することが期待されています.異なる作用機序の薬剤を組み合わせることで,単剤での治療と比較して高い治療効果が期待できます.

GRN-1201の開発スケジュール

2017年11月16日に開催された「2018年3月期第2四半期 決算説明会」の資料を確認してみました.2015年下半期には,メラノーマを対象とした単剤のPhase 1試験が開始されましたことになっています.ClinicalTrials.gov (Identifier: NCT02696356)の情報によると,2016年4月開始になっています.会社側が開始としているのは,最初の投薬ではないんですかね〜?患者登録は完了しているので,そのうち結果が公表されると思いますが,単剤投与なのであまり気にしないで良いでしょう.

(ブライトパス・バイオ株式会社 2018年3月期第2四半期 決算説明会 より)

肝心のPD-1抗体と併用したPhase 2試験ですが,2016年下半期に開始されたことになっています.また,BrightPathのホームページを確認すると,「現在米国においてメラノーマ(悪性黒色腫) を対象とするオープンラベル第Ⅰ相臨床試験と、非小細胞肺がんを対象に免疫チェックポイント阻害剤と併用する第Ⅱ相臨床試験が実施されています」という記載があります.

矛盾してないか?

次に,ClinicalTrials.gov (Identifier: NCT03417882)の情報を確認してみると,2018年3月開始になっています.あれ?2016年に開始したんじゃなかったの?先にもう一本Phase 2を実施していることも考えましたが,そのような情報は見当たりません.

掲示板等では,Stage 1が既に開始されており,これからStage 2が開始されると思っている人もいるようですが,そうではないと思います.なお,ClinicalTrials.govに登録されている試験は,Simon 2-stage designですが,Stage 2から掲載することはまずありません.ClinicalTrials.govへの登録は試験開始前に行われます.

この件について断言するには情報が足りませんが,ClinicalTrials.govの情報はそれなりに正確なので,会社側の発表内容が怪しいと思っています.

いずれにせよBrightPathからの正確でタイムリーな情報を待ちたいと思います.

GRN-1201 Phase 2試験の対象

1st lineと2nd lineの肺がんを対象としています.欧米における肺がんの患者数の概観ですが,全ての癌の中で2番目に多い癌ということで,非常に多いことがわかります.また,治療ラインについてですが,治療ラインが早い程,患者数が多く,投与期間も長くなることが多いです.つまり,1st/2nd lineの肺がん市場は非常に大きいということです.

BrightPathの計画通りにライセンスアウトできれば,多額の契約金が期待できます!

最後に

GRN-1201は今後のBrightPathの成長に欠かせないプロジェクトです.癌患者や株主を裏切らないように真摯に開発を進めていただきたいと思っています.

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