武田薬品のシャイアー買収提案で改めて思った製薬大手 3 社の違い

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はじめに

日本で最も有名な製薬メーカーの一つである武田薬品ですが,日本企業としては最大規模のM&Aを行おうとしています.

買収のターゲットは,シャイアー(アイルランドの製薬メーカー)ですが,売り上げと時価総額は武田薬品と同じくらいです.

このニュースには結構ビックリさせられましたが,それだけでなく日本の大手製薬メーカー 3 社の特徴について考えさせてくれる良い機会にもなったと思っています.

この記事では,日本の大手製薬メーカー 3 社に対する私のイメージ等を記載したいと思います.

日本の大手製薬メーカー3社に対する私もイメージ

日本の大手製薬メーカー3社といえば,武田薬品工業(4502),アステラス製薬(4503),第一三共(4568)です.この3社の社風はそれぞれ異なっており,私のざっくりとしたイメージでは以下の通りです.

  • 武田薬品:日本の Pfizer
  • アステラス製薬:製薬業界の専門商社
  • 第一三共:製薬業界のデパート

武田薬品(4502)

ミレニアム社などの買収を経て日本一のグローバル売り上げを維持しています.

プライドが高く,とにかく日本で一番であることを誇りに思っていて,その地位を守るのに必死だと感じています.

最近では自社品の開発が上手くいっていない様子で,大型買収でその穴を埋めたいのがわかります.

米国最大の製薬メーカーの一つに Pfizer がありますが,Pfizer は度重なる買収を経て世界最大規模を維持しています.いまの武田薬品は Pfizer に似ていると思いますが,全く同じわけではなく危険性を含んでいると思います.

一時的には売り上げ世界トップ 10 を実現できると思いますが,財務状況や社内秩序の悪化は避けられないのではないでしょうか.

継続的に新薬を創出していくことを考えるとシャイアーの買収は最適解ではないように思えます.

ここ数ヶ月の株価は大きく下げており割安感もありますが,応援したい企業には程遠いので私は投資しません.

アステラス製薬(4503)

アステラス製薬といえば,導入品の目利き力に定評があり,前立腺がん治療薬のイクスタンジがその代表例だと思います.

自社の研究にはそこまで力を入れておらず,有望な新薬候補があったら社外から買えば良いと考えている印象です.

小さめの買収も行っていますが,それは新薬候補を獲得するためです.

研究に力を入れていないため,画期的な自社品は出せていないし,今後も出せないと思います.

バイオベンチャーへの投資に魅力を感じてしまう私にとっては,アステラスへの投資はまずないですね.

第一三共(4568)

第一三共といえば,インド最大の後発薬メーカーであるランバクシーの買収で大きな損失を生んだのが懐かしいですが,最近では,新薬開発に完全シフトしており今後の成長に期待が高まっています.

ランバクシーの一件で時価総額もさえない感じが続いていましたが,ここ最近は急回復して妥当な水準になっていると思います.

3 社のなかでは一番まじめに研究を行っており,特に DS-8201 を自社のみで創出できたのは評価できるのではないでしょうか.

その他にも有望な新薬候補を多数保有しており,モダリティーの多彩さには驚かされます.

ちょっとまじめ過ぎる気もしますが,日本人として応援したい企業の一つなので,今後の投資先の候補にしたいと考えています.

最後に

今回は日本の大手製薬メーカー 3 社について私のイメージを記載しました.それぞれ似ているようで実は全然違う DNA を持っていると思っています.皆さんが投資先を決める際に少しでもプラスとなればうれしいです.

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